1953年に設計された原邸。1951年生まれの私は、この家とほぼ同じ老い方をしていることになります。当時を振り替えると、周りはみんなこんな様な風景でした。田園調布の近くの奥沢に住んでいましたので、森閑とした森や、坂道に良く似合う英国式の洋館住宅とか、とても格式がありました。同じ富裕層でも、昔の豪邸には、何をしても勝手!といった気風は在りませんでしたし、恥ずかしい事とされていました。ですから、建築家の皆さんは原邸が極め付きのようにおっしゃいますが、無名の建築家でも原邸の様な作品は、沢山ありました。勿論、原邸は素晴らしい作品ですが、私はむしろ時代が進んだ今、住宅に対する住み手や作り手のダメさ加減のほうが先に感じてしまう訳です。構造や設備やましてや意匠等だけで作品を残した積もりになってみても、それだけではなさそうなのがそもそも住いというもののようです。
竹ノ内淳
:2008/02/22 21:20:04 ID:4190